彼の傷は、思った以上にたくさんある上、体力もすでに限界を通り越している。
猛スピードで走る中、目の前に、警官達に囲まれた神父2人を発見する。
(……もしかして、例の『元』同盟警視総監の連中か!?)
はすぐに銃を構え、いつでも戦闘に望めるような体制を整えた。
上空に、大きな空中船艦が見える。それは、まぎれもなく“アイアンメイデン”だ。
現場まで着くと、すぐにはバイクを降り、すぐにユーグの元へ向かう。
「ユーグ! あなた、大丈夫なの!?」 「、か……? 俺、は……」 「黙っていることを推奨する、“ソードダンサー”」
ユーグが何か言おうとしたが、トレスにすぐ阻止される。
「さて、神父ユーグ、私はあなたに言わなくてはならないことがあります」 「ミ、ミラノ公、俺は……、俺は、その――」 「……任務、ご苦労でした、神父ユーグ」
カテリーナの言葉が、ユーグの心に響き渡った。今、何といったのだろうか?
「あなたが私の命じた陽動作戦を忠実かつ正確に遂行してくれたお蔭で、“四伯爵”および彼らと癒着していた
この時、はあることに気がついた。
もしかしたら、彼女はが動く前から、このような計画を立てていたのではないか、と。
「あなたの行動は任務を逸脱したものでしたが、まあ、ここにいるシスター・アグネスの命を救ったという功績と 「ミ、ミラノ公、俺は……、俺はここに……、ここに……」 「……どうしました、神父ユーグ?」
お礼を言わなくてはいけない。ここにいる全ての者に、全員に言わなくてはいけないことがある。
「大変! このままじゃ、ユーグが!!」 「シスター・ケイト、すぐに降りて来てちょうだい! すぐ、ヴァトー神父を病院に移送して!」 「し、神父様!? 神父様、しっかり!」 「ヴァトー神父に応急処置を行う。シスター・アグネス、卿は支援を。まず、この止血点を圧迫して止血しろ。 「了解」
トレスの指示通り、アグネスは止血点を圧迫し、は他の出血個所に向けて両手を翳し、
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短くって申し訳ないのですが、場面が変わるのでここで。
本当、長いのあり、短いのがありで申し訳ないです(汗)。
そして次、最後なのですが、先にアベルに謝罪しときます。
すまないな、アベル(汗)。
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