「私もよ。でも助け出すには、何とかして目的地まで無事に到着しないといけないわ」
「でも、“アイアンメイデン”で移動するにしちゃ、ちとばかしデカすぎねえか? そうなっちまったら、聖下を 「だから、別ルートで行く方法を考えたのよ。ちょっと中古だけど、いいものがあるからね」 「へえ、そいつは楽しみだ」
“剣の館”から走ること約20分、2人は1つの倉庫の前で止まると、
がシャッターの鍵を開けると、そのまま上に押し上げていく。
「な、何なんだ、こいつは!?」 「5年前、Axが発足されたばかりの時に作った小型飛行船“タクティクス”よ。外見はちょっと古そうに見える 「お前、単なる電脳調理師じゃなかったのかよ!?」 「“教授”の見よう見真似で作っただけよ。それ以外の理由はなし」
目の前に広がる光景に、レオンは驚きのあまり、しばらく呆然としてしまう。
Axが発足されたばかりの頃、配線とかが得意な人物が“教授”しかいなかったことから、
機内に入ると、はすぐにコックピットに向かい、近くにある電源スイッチを入れ、
エンジンがかかってしばらくすると、レオンが興味津々に機内へ入ってきた。
「おっ、中古のわりには、いいメーター使っているじゃねえか」 「毎年、改造はしているからね。少しずつだけど、いいものに変えていっているのよ」 「こうなると、改装の虫が鳴り止まないだろ?」 「もう修正不可能になってる」
2人の顔は満弁の笑みになっていて、お互いに情報交換をしつつ、機内の説明をしていく。
一通り説明が終わると、レオンがコックピットの席に座り、あちこちいじり始める。
「……で、余はこれを、俺が動かしゃいいってことだよな?」
数分後、一通りいじり終えたレオンが、横で尊敬の眼差しで眺めていたに話し掛けた。
「そういうこと。本当は自動で動かしてもいいけど、そうなると、微妙な調整が難しくなるから」 「なるほどな。確かにこいつの場合だったら、手動で動かした方が良さそうだ。で、いつ出発する?」 「出来れば、明日にでも出発する予定よ。目的地はブルノ。4日後に、新教皇庁の戴冠式がある。それまでの間に、 「それと……、例の噴進爆弾のこともあるんだろ?」 「まだ正確なデータがないから、解体するかは未定だけどね」
ハヴェルが調査していたアッシジで盗まれた噴進爆弾が、
「きっとアルフォンソは、そのミサイルを使って、何かを引き起こそうとしているはず。それが何だか、今のところ 「やれやれ、厄介なことになったもんだ」 「で、レオンにはもう1つお願いがあるの。明日までに、あるものを用意して。出来れば……、そうね、100個 「物によりけりだな」
は1つ1つ丁寧に指示を出していき、レオンもそれを真剣に聞き入れ、時に意見を述べていく。
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タクティクスの名前の由来は聞かないで下さい(汗)。
言ってもいいのですが、呆れられるので。
は改造癖があるので、その辺は絶対にレオンと話が合いそうです。
彼女、お姐さん体質(?)なのに、男向けのものばかりが好きですからね。
かと思えば、紅茶が好きだったり、カフェ巡りしたり、お菓子やリースを作ったりしているから、
やっぱり女性なんですよね。
どっちやねん(汗)。
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