<今のところは大丈夫そうですが、今後、ちょっと心配ですね>
ケルンに向かう汽車の中、は小型電脳情報機からアベルの行方を見ながら、
彼女が率いる回収チームの到着予定は、ざっと計算でAM5:00。
探知機なしで相手の居場所を探すことなど、にとっては朝飯前だ。
「ところで、例のボルジア公子って、あのバレンシア公のご子息なんでしょ? 彼がいるヒスパニアといえば、 <ええ。その時に、何らかの方法で公子の手に渡ったとされています> 「一体、どういう経緯で行ったのかしら? ただの公子の興味本位?」 <たぶん、何らか理由があるからだと思いますが……>
としては、アントニオ・ボルジア公子が何を考えているのか、何となくだが分かっていた。
「しかし……、これはまた厄介ね」 <どうなさいましたか?> 「新教皇庁以外の人物のサインが見えるの。おかしいわ、彼、狙われるようなことをした形跡はなかったはず」 <もしかしたら、裏では狙われるようなことをしているかもしれませんわね。第一、彼、あちこちギャングなどの店 「確かに、ありえるかもね」
は呆れながら、本日5杯目の紅茶を口に運び、1つため息をつく。
「……ん?」 <どうなさいましたか、さん?> 「……ついに現れたわね」 <えっ?>
ケイトは何のことを言っているのか分からないといった感じだが、には少なからず、
ケルンに到着し、そこから歩いてすぐのところに、目的地である“黒い森”がある。
「中には、新教皇庁の連中もいる。公子とナイトロード神父を保護しつつ、相手の動きを止めて。あと、ついでだ 「了解しました、シスター・」
周りにいる残りの神父達に指示を送ると、は銃を取り出し、店の中へと入っていった。
店の中にいた者達が、自分達の姿を見て、慌てたように剣や銃を握ったが、
「これ以上動くと、もっと酷い目に会うわよ。もし会いたくないのなら、ボルジア公子と、彼の側にいた神父様の 「わ、わ、分かった! ボルジアと、一緒にいた神父は、地下のカジノの奥にあるオーナールームだ! 何だかよく 「『刑事』? ……ああ、そういうことね。助かったわ。本当、ご苦労――様!」
に銃を向けられた男が居場所を白状すると、は銃で相手の首のつけてをぶつけ、気絶させてしまう。
他の神父達を連れ、地下のカジノへ向かう。
「全員、そこを動かないで! 私は教皇庁国務分室派遣執行官、シスター・・キースです。新教皇庁の信徒全員、
新教皇庁のメンバー以外、特に何も調べていないため、その他の人間が簡単な扱いになってしまった。
(って、アベル、どこにいるのよ!?)
必死になって周りを見回しても、肝心なアベルの姿が発見されない。
「おのれ、教皇庁! くたばっちまえ!!」
周りにいる信徒が、一気に攻撃を仕掛けてくる。
「ナイトロード神父! どこにいるんですか!?」
珍しく敬語なんかを使ってみたりもしたが、なかなか反応が返ってこない。
……まさか、やられたんじゃ!!?
「さ〜ん! ここです〜!!」
少し焦り出した時、どこからか聞き覚えのある声がして、はすぐに声が聞こえた方を見た。 しかし……。
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さて、「MIDNIGHT RUN」です。
今回のは、回収チームのリーダーとして行動してます。
あまりリーダーとか、そういうのは得意じゃないのですがね。
きっと、カテリーナにかなり言いくるめられたことでしょう。
相変わらずだ(汗)。
次にアントニオが登場します。
ある意味天敵です(汗)。
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