フィークルスフェイク。

それは、全く違う2つの街が存在する国だった。



東のイスターシュ。

海に囲まれ、漁師の街とも言われるこの国は、

自分の国を誇りに想い、そして不届き者を極端に嫌う。



西のウェステル。

陸に囲まれ、農業と放牧の街とも言われるこの国は、

笑顔に満ち溢れ、そして誰ともすぐに馴染むことが出来た。



誇り高きイスターシュは、不真面目に見えるウェステルを嫌い、

温厚なウェステルは、頑固で何かと厳しいイスターシュを好まなかった。



ついにはこの2つの街は内戦を起こし、

多くの人々が血を流し、そして悲しみに暮れた。




このままでは、お互いにお互いを苦しめてしまう。

皇帝は、新しい国家制度を設けることにより、長い戦いに幕を閉じた。









新国家制度。

それは、国の中心部にある皇帝区から上位兵士を派遣させ、

それにより、内戦を未然に防ぐ、という方針だった。









時は流れ、陸軍都市ウェステルの中心部に1件の酒場があった。

店の名前は「セイレーネス」。

歌とダンスに溢れるこの店には、連日たくさんの人々が集まり、笑顔で溢れていた。

勿論、陸軍兵士達も、ここを訪れ、日頃の任務の傷を癒していた。




そして今夜も、明るい笑い声が響き渡るのであった。























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