だから、久々に買い物へ出かけようと、 キリエは双子の妹であるリエルに黙って、こっそり出てきた。 彼女と一緒にいては、自分が欲しいものを我慢して、 彼女の分ばかり買ってしまいそうだったからだった。
心をホクホクにして帰路へ向かおうとした途中。 ゆっくりと沈む夕日があまりにもきれいで、思わず足を止めてしまった。 もっときれいに見えるところへ行こうと、密かに気に入ってた丘へと足を運ぶ。
だがその途中、そこに先客がいることを知り、 思わず足を止めてしまった。
ここウェステルに派遣されたばかりの大佐で、昨夜、アベルが店へ連れて来ていた。 店主であるルシアの古くからの友達らしい。
仕事の息抜きで訪れたのか、身に付けているものは軍服だった。
けど、それが出来なかった。 こんな時、近くにリエルがいたらと、ふと思ってしまう。
現に昨夜も、しばらくキリエの影で大人しくしていたのだが、 時間が立つにつれて、彼女はクレアの側で興味深そうに彼女の話に耳を傾けていた。 キリエはそれを見ながら、姉らしく、毅然と立っているだけだった。
キリエは少しだけ、羨ましそうに見つめていた。
そう思った時、キリエはいつの間にか走り出していたのだった。 |
初期編最後のお話でした。
でも実はこれ、2番目に完成した話だったりします。
少し加筆・修正はしてますけどね。
ウェステル編はそういったものが多々あるので、またその都度説明を。
キリエちゃんとクレアは、いい姉妹という感じかなと思います。
それはリエルちゃんも同じですけどね。
私がただ単に、イシュトー姉妹ファンなだけなのですが(え)。
だって2人とも、可愛いんですもん!!
と、いうことで、次回はこれからまた少し立ってからの話になります。
時間軸は結構いい加減です(汗)。
なので、あまり気にせず読んで下さると嬉しいです。
その時には、また報告を……。
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