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「気持ちいい〜!」 「本当、気持ちいいわね〜」
湯船に浸かっているとの口から、 自然と安堵の声が漏れていた。
「全く、今回の任務は最悪だったわよ。何が好きで、あんなに大量な吸血鬼を相手にしなきゃいけないのよ」 「そうでしたね。でも、無事に終わったんですから、今はゆっくり休みましょう」 「そうね」
の笑顔を返すように、も笑顔を送る。 そして大きく伸びをして、お湯を体にそっとかけた。
しかし、本当にスタイルがいい。 の体を見ながら、は心の中で呟いた。 触らなくても肌がつるつるなのが分かるぐらいだ。
「さんて……、本当にきれいですよね」 「そう?」 「はい。肌、すごくきめ細かいですし、スタイルいいし」 「それを言ったら、もスタイルいいじゃない」 「わ、私なんて、そんな……」
褒められて照れているのか、恥ずかしいのか、 それとも湯船に浸かっているからなのか、 の顔が赤くなっていくのがよく分かる。 それを見たがニヤリと笑うと、 突然の胸をツンツンと触り始めた。
「さん!?」 「あ〜ら、、柔らかいじゃな〜い♪ 男どもが好きになるのも分かるわ」 「そっ、そんな、さんの方が、みんな好みなはずですよ!!」 「またまた〜、そんなこと言っちゃって〜」
嬉しそうに笑うは、何だかとても楽しんでいるが、 逆には、突然のの行動にアタフタしてしまう。 もし2人きりじゃなかったら、一体何事かと騒ぎになっていたことであろう。
「もう、さん、そんなことするんだったら、先に出ますよ!」 「分かった分かった。悪かったから許して。ね?」 「……分かりました。本当にしないで下さいね!」 「はいはい」
謝りながらも、まだ何かを企んだが、嫌われては困るのでやめることにした。 だがしばらくの間、ずっと笑っていたため、 はムスッとしたままだった。
「けど、本当に、スタイルいいと思うわよ」 「そんなことないです。寧ろ、さんを見習いたいです。何か秘訣とかってあるんですか?」 「いいえ、特には。……まあ、しいて言うなら……、恋をしているから?」 「こ、恋、ですか!?」 「そう。恋をするとね、女性としての本能が目覚めて、肌がつるつるになるって言うからね。 ……はどうなの?」 「えっ、私、ですか!?」 「そ。好きな人とかいないの?」
逆にに質問され、は困ったように俯いてしまった。 恋をした経験もなければ、そう感じたこともない。 確かに、気になる人というのは、いないと言ってしまったらおかしいのだが。
いつもの側にいて、何があるとすぐに助けに来てくれる。 無表情で、感情などないと言っても、救いの手を差し伸べる姿はとても優しくて……。
(……って、どうしてそこにトレスが出て来るのよ!?)
「えっ! そ、そんなことありません!!」 「そう? ……もしかして、思い当たる人でもいるの?」 「い、いませんって、そんな!!」
にはが誰のことを考えていたのかお見通しだった。 誰もがすでに分かっているはずなのに、 お互いに意識してないのだからもどかしく感じていたぐらいだ。
(まあ、それがらしいんだけど)
「で、さんは、誰に恋しているんですか?」
ふとそう思っている矢先、突然のの発言に、 はビックリして、思わず目を見開いてしまう。 だが質問した本人は、特に気にする様子も見せずにの方を見つめていた。
「……私、何かおかしな質問、しましたか?」 「え、あ、いいえ、何でもないのよ、。はははっ……」
少し顔を引きつりながらも、は苦笑しながら、 湯船のお湯を顔にかけて、とりあえず落ち着こうとした。 本人、いや、本人達はかなり大っぴろにしているはずなのだが……。
「さ、さあ、そろそろ出ましょうか。このままだと逆上せそうだし」 「あ、それもそうですね。気持ちいいから、時間、忘れちゃいそうになります」 「言えてる。また、一緒に入りましょう」 「変なことしなかったらいいですよ」 「もうしないってば!」
そう言いながらも、次は何をしようか、密かに作戦を練っていることなど、 当のは知る由もなかった。
《おまけ》
「レオンさん、もう退散しましょう。寮長さんが来たらどうするんですか?」 「これぐらいの楽しみがなきゃ、人生つまらねえっつうもんだぜ。……くそう、こっからじゃ、 ちゃんと見えねえ。おい、へっぽこ、もっと中に入るぞ」 「ええっ! ちょっと、それは止めて下さいよ! レオンさんと一緒に変態呼ばわれされたくない ですってば〜!!」 「だ〜いじょ〜ぶだって。さすがの拳銃屋だって、ここまで来れるはず……」 「そこで何をしている、ナイトロード神父、ガルシア神父」 「ト、トレス君!?」 「ゲゲッ! 何でいるんだよ、お前!?」 「シスター・ケイトに言われて、寮長の許可を得て哨戒にあたっている。それより、 卿らはそこで何をしている」 「えっ、あっ、いや、これはその、なあ、アベル君」 「へっ!? あ、ええ、まあ、あのですね、トレス君……」 「なあ〜にやっているのよ、この変態神父どもがー!!」 「ウガーッ!」 「ウゴーッ!!」 「何かゴソゴソ動いていると思ったら、あなた達だったのね、変態2人組み!」 「へ、変態だなんて失敬な! 俺は拳銃屋とお前らを監視していたんじゃねえか。 そしたらアベルが覗き見するのを発見して……」 「そ、そんな酷いですよ、レオンさん! 私に罪を擦り付けるおつもりですか!? てか、 どうして私達だけにどっ突くんですか、さん!?」 「だって、トレスがそんなことをするわけないじゃない。ね、」 「えっ? あ、えっと、その……」 「俺はシスター・ケイトに言われて、ここの哨戒をしていた。寮長の許可も取っている」 「さすがケイト、分かっているじゃない。と、言うことで……、トレス」 「了解した」 「お、おい待てって、拳銃屋! 痛っ、痛いって、引っ張るな!!」 「さん、さん、助けて下さい〜!!」 「あとで私とにケーキ奢ってくれるんならいいわよ」 「そんな〜〜〜!!」 「アベル、レオン! トレス、もっと優しくしてあげて。いくら何でも、可哀想だから!!」
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「おまけ」が終わらなかったらどうしようかと思いました(爆笑)。
てことで、「2人でお風呂に入っちゃおう」作戦を決行してみました(笑)。
きっかけは、幸里さんの三次版権BBSにあったイラストなのですが。
ちゃん、ナイスバディなんですよ!!←ここで言うなよ
もありますけどね、それなりに。
そうじゃなかったら、レオンを止める振りしてアベルも来ません(ええっ)。
ギャグって楽しいなあ〜(その感想かい)。
(ブラウザバック推奨)